KUSARI 104000番 花100句詠みこみ 1999年にはじまったKUSARI連句。 2012年4月29日は104000のキリ番祝いで詠み込み「物の名」花100句を遊びましたよー。 |
祝 KUSARI 104000番 花詠み込み100句 (104000 次から次に届く花束 唯) 104001 揺り椅子でバラードを聴く昼下がり ザリ(百合 薔薇 菊) 104002 ぽっかり空いた暇割と好き ひわ(向日葵) 104003 初仕事やっぱり苦労バーテンダー 麦(クロ-バー) 104004 あてにならない奴の推薦 藍(水仙) 104005 本当は姉もね反省しているの かよねこ(アネモネ) 104006 押入れの中こくりこくりと 唯(雛罌粟) 104007 休み取りかぶと虫追い疲れ果て ザリ(とりかぶと) 104008 手拍子を受け少年時代 美句志(芥子) 104009 沖縄のしゃがれた声の漫才師 天球(シャガ) 104010 サザエ壺焼き今日も繁盛 美句志(桔梗) 104011 外国で将棋とチェスが勝負する 彗(菖蒲) 104012 餡パン爺が大好きなんだ 合(パンジー) 104013 君にチューリップの味はスイートで ばらずし(チューリップ) 104014 くしゃみ鼻水きっと花粉症 ザリ(ハナミズキ) 104015 太鼓橋欄干揺らす池の面 合(シラン) 104016 サザン解散あり得ないこと ばらずし(さざんか) 104017 ほんとかとレアなレコード蚤の市 ひわ(カトレア) 104018 暮れつつ辻の物売りの声 鶫(つつじ) 104019 母の恩しじゅう昔を思い出す ひわ(オンシジュウム) 104020 遺族年金先回で切れ ばらずし(キンセンカ) 104021 断捨離で不用な品は何も無い キリマンジャロ(芙蓉) 104022 襟掛け直し鏡見る君 不用之助(エリカ) 104023 唾吐きボケと告げても未練気に 柳雪(椿・木瓜・黄楊・蓮華) 104024 祭り帰りに咲くらしき恋 鶫(マツリカ、さくら) 104025 始まりはここでマリッジまで一途 唯(小手毬)*** 104026 会社区役所皆届出し ばらずし(芍薬) 104027 星降りアルプスの夜はまだ氷柱 合(ダリア、ダツラ) 104028 帰郷しようと街道を行く コロン(桔梗、海棠) 104029 犯人は奴ではないね逃げられた 合(やつで、ニゲラ) 104030 嘘つきなのは泣いている女 藍(菜の花) 104031 ノルマなし楽な会社がいいという ザリ(梨、シャガ) 104032 また蹲る理想との差に 唯(瑠璃草) 104033 君の花一輪どうか私に 合(竜胆) 104034 愛の言葉のストックがない 藍(ストック) 104035 体脂肪貯めちゃいかんなボタンとぶ コロン(カンナ,牡丹) 104036 ふくらはぎには痣三つあり 兎(萩・薊) 104037 筑紫へとルーツ求めてまた旅に 合(つくし、またたび) 104038 最高の味最高のシェフ ザリ(紫陽花) 104039 はすっぱでしゃがれ声でも嫁なのよ 兎(蓮・シャガ・ヨメナ) 104040 君との縁だけを信じて いずみ(えにしだ) 104041 新宿のさるビアホール五年前 藍(サルビア) 104042 姿を消したかの有名人 兎(芥子・梅) 104043 偏食は身体に毒だみんな言う しゅぴZ(どくだみ) 104044 最近木製おもちゃ気に入り コロン(金木犀) 104045 兵も暇わりとありリラックス 鶫(ツワ、ヒマワリ、リラ) 104046 日日相談金儲けなど 合(日日草) 104047 強請られてなす術なくて売りに行く いずみ(ゆすら・茄子・瓜) 104048 奥宮の鈴乱暴に振り 兎(すずらん) 104049 ちびっこのなんて小癪な元気すぎ 彗(石楠花) 104050 相談聞くは夕照の浜 ザリ(段菊、石菖) 104051 アパートの鍵帽子には隠せない 兎(ぎぼうし) 104052 浮気した伯父偽装工作 コロン(オジギソウ) 104053 急を聞きピーポピーポと救急車 ばらずし(ポピー) 104054 そして引っ越すモスクワの夜 不用之助(コスモス) 104055 みみずくが居そうな森で眠くなる 兎(クガイソウ・ネム) 104056 杜子春ランチ爺様と食う ばらずし(シュンラン) 104057 返信を書きつバタバタしてしまう 鶫(かきつばた) 104058 そうさ偽装さ神父の服は 兎(さぎそう) 104059 懺悔しろ山不気味にも静まりて ばらずし(白山吹) 104060 いつか苔むす仮の庵も 藍(ムスカリ) 104061 かけ時計父さんいつもネジを巻く 合(鶏頭) 104062 心おきなくさめざめと泣く ばらずし(翁草) 104063 思い出さ苦楽を共にして来たと かよねこ(桜) 104064 そこには朝が音もなく待つ みのり(朝顔) 104065 ゆりかごに眠る子撫でし東風吹きぬ ひわ(百合・合歓・撫子・蕗) 104066 こちょこちょウランいじり原発 ばらずし(胡蝶蘭) 104067 斜見れば側道埋めるゲリラたち 柳雪 (蓮・菫・蕎麦・梅・リラ) 104068 大変水場消毒しなきゃ ばらずし(水芭蕉) 104069 蠅を打つ銀蠅親分追ってくる 不用之助(ウツギ) 104070 碁敵に勝譲りはしない 合(ゆずりは) 104071 栄養とうまさで食べにバナナ持ち 唯(羊桃、紅花、黐) 104072 あきらめ境地苦闘身にしみ 蕗(夾竹桃) 104073 周防灘面高く上げ雁仰ぐ 鶫(すおう、おもだか) 104074 すべてお忘れ慰める声 唯(勿忘草) 104075 お父さん火曜はフリーじゃなかったの 兎(サンカヨウ・フリージャ) 104076 船行きゃ凪の海に富士見え 蕗(雪柳、藤) 104077 革命だ自由がおまえを待っている 藍(夕顔) 104078 皆知らんぷり村の住人 小町(紫蘭・プリムラ) 104079 通い詰め切りそうな縁つなぎ止め 桂(ツメキリソウ) 104080 仏居そうな慈愛リスボン ばらずし(トケイソウ、アイリス) 104081 春の暮れ街隅々に甘き風 不用之助(クレマチス) 104082 君もシステムエンジニアなの 藍(ジニア) 104083 ちょいブルー「スター・トレック」見損ない ばらずし(ブルースター) 104084 もう九時薬草煎じなくっちゃ 道草(クジャクソウ) 104085 噂聞く白寿老人超元気 桂(菊・じんちょうげ) 104086 古武士のように堅く律儀で コロン(辛夷、カタクリ) 104087 火の神秘自由無限に色を変え みのり(シンピジューム) 104088 怖いわ鏡夜が訪れ 兎(イワカガミ・ヨルガオ) 104089 凍て蝶の山谷片隅レクイエム 不用之助(菫) 104090 僧の一連行に出発 天球(レンギョウ) 104091 あなた達青いと天の声がする かよねこ(立葵) 104092 いつもいらいらつくり笑いし 麦(ライラツク) 104093 長寿祝う餅つき未曾有の数いこう 蕗(モチ、月見草、瑞香) 104094 卓を運べば落ちた消しゴム 合(はこべ、芥子) 104095 中国のらんたんポポと灯りたる 兎(蘭・タンポポ) 104096 この場はのかんぞ嘘は許さぬ 蕗(ノカンゾウ) 104097 お仕置きのお灸理想は指頭大 氷心(キュウリソウ) 104098 待合室で囲碁の見物 天球(デイゴ) 104099 気がつけばあけぼのそうっと空染める かよねこ(曙草) 104100 幾万咲くもこの滝桜 鶫(まんさく 1012年4月29日(日) 20時57分03秒起首 5月01日(火) 22時16分29秒満尾。 以下KUSARI継続中 |
オマケ (勅撰和歌集の部立「物名」より)花を。(やはり花の詠み込みはたくさんありますけれど
少しだけご紹介)
@ 『古今和歌集』巻第十物名
すもものはな
428 今いくか春しなければうぐひすもものはながめて思ふべらなり つらゆき
をみなへし
438 あさ露をわけそほちつつ花見むと今ぞの山をみなへ知りぬる とものり
きちかうの花 (桔梗)
440 秋近う野はなりにけり白露のおける草葉も色かはりゆく とものり
からはぎ
448 空蝉のからは木ごとにとどむれど魂のゆくへを見ぬぞかなしき よみ人しらず
A 『拾遺和歌集』巻第七物名
さくら
355 花の色をあらはにめでばあだめきぬいざ暗闇になりてかざさむ よみ人しらず
かいつばた
359 こき色か いつはた薄くうつろはむ花に心もつけざらんかも よみ人しらず
きちかう
363 あだ人のまがき近う な植えそにほひもあへず折りつくしけり よみ人しらず
かるかや
367 白露のかかるかやがてきえざれば草葉ぞたまのくしげならまし 忠岑
はぎのはな
368 山河はきのは流れす浅き瀬をせけばふちとぞ秋はなるらん
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